薬剤師になると、認定薬剤師とか専門薬剤師を取得しようとがんばる人と別にメリットないから別に興味がないという2パターンに分かれると思います。
認定薬剤師や専門薬剤師を取るか取らないかはメリットを感じるかどうかではないでしょうか?
薬剤師になって、インターネットで「専門薬剤師 メリット」といったキーワードで検索する人も多いのではないでしょうか?
検索結果に書いてある専門薬剤師を取得するメリットをまとめると、
「勉強になる」「周りから評価される」「他の医療スタッフと対等に話ができる」
といった意識高い系の理由に集約できると思います。
私は医療薬学会の専門薬剤師を持っていますが、専門薬剤師を取得した経験者として、これらのメリットは全部ウソと言い切れます。
では専門薬剤師を取得するメリットってなんなの?って質問ですが、ズバリ「お金」です。
つまり、給料が増えるというメリットがあるわけです。
この記事では、
・専門薬剤師を取得するメリットは「勉強になる」「評価される」といったあたりの理由はウソである理由
・専門薬剤師の取得のメリットは「給料が上がる事」の理由
・専門薬剤師を取得すると、実際どれくらい給料が上がったか?
を解説していきます。
監修薬剤師
✅ 日本で約50人しかいない最難関の指導薬剤師に最速で認定
✅ 医師からの薬の相談件数:年間約1,000件
✅ 当サイトで解説している市販薬の販売実績:2,700件以上
目次・・・
専門薬剤師を取得するメリットは「勉強になる」「評価される」といった理由はウソである理由
結構、専門薬剤師を取ると「優秀になって周りからの評価が上がる」と勘違いしている人が多いと思います。たぶんインターネットで検索すると「専門薬剤師になると周りからの評価が上がる」みたいな内容の情報が出るからだと思います。
m3のアンケート結果で専門薬剤師の取得する理由でも「スキルアップのため」が1位となっており、かなり違和感を覚えます。
「勉強になる」から専門薬剤師になるってのは完全に間違いです。
専門薬剤師や認定薬剤師を取得している人が回りにいる人はわかると思いますが、専門薬剤師になろう!って人ってそもそも努力家で優秀じゃないですか?
専門や認定薬剤師を取得する前からちゃんと「優秀な人」と評価されてませんでしたか?
私の周りも自分自身もそうですが、認定薬剤師や専門薬剤師を取るために勉強したというよりは、
常に勉強していて、勝手に専門薬剤師を取れるレベルになっていた!って人がほとんどだと思います。
つまり、
×幻想
普通の薬剤師 ⇒ 専門薬剤師を取る ⇒ 周りの評価が上がる?
〇真実
優秀な薬剤師 ⇒ 専門薬剤師を取る ⇒ 周りの評価は変わらない!(優秀な薬剤師の評価はそもそも高い)
「専門薬剤師になれば優秀」と評価されるのではなく、「優秀な人が専門薬剤師になっているだけ!」
おそらく上記のような幻想を抱かせて専門薬剤師を取る人を増やしたい巨大組織の陰謀なのかもしれません(笑)
もちろん、会社からの指示であるとか加算要件を満たすためといった理由でしたら、評価は上がるかもしれませんが、「専門薬剤師取得=周りの評価が上がる」と思っている人は注意したほうがいいです。
取得してから「こんなはずでは・・・・」と途方に暮れてしまいかねませんので。。。。。
専門薬剤師の取得のメリットは「給料が上がる事」
めちゃくちゃひねくれたこと書いているなと思って専門薬剤師を取る気が失せたという人がいたら申し訳ありません。
ですが、ちゃんと専門薬剤師を取得するメリットもあります。
それは「お金・給料が増えること」です。
では、実際に自分が専門薬剤師を取得してどれだけ収入が増えたか紹介しますので参考にしてください。
私の場合の専門薬剤師を取得したことによる収入の増えた理由は以下の3種類で、それぞれの増額分も合わせて書いておきます。
・昇進によって給料が上がる ⇒ 年10万円
・転職で専門薬剤師を持っている分給料が上がる ⇒ 年300万円
・副業で別の収入が入る ⇒ 年30万円
それぞれ詳しく説明します。
昇進によって給料が上がる(年間10万円)
私の場合は、専門薬剤師を取得した次の年に昇進しました。ただ専門薬剤師を取得したから昇進したというよりは専門薬剤師の取得には論文発表や学会発表が必要でそういった活動を精力的に行っていたことが評価されたように思います。
昇進によって、基本給+手当が少し増えて、大体年間10万円くらい増えた感じです。
ただ、会社によっては、専門薬剤師手当というのを導入している会社もあるようです。
例えば、
日本調剤 ⇒ 「外来がん治療専門薬剤師」の認定資格取得に対して、50,000円/月を支給
I&H株式会社 ⇒ 専門薬剤師手当(30,000~50,000円)
などです。探せばもっとあると思います。
仮に50,000円/月アップしたら、年間60万円増えることになりますので、毎年結構いい腕時計が買えちゃいます。
転職によって給料が上がる(年間300万円)
専門薬剤師を持っている人が転職すると、例えば上で紹介したような専門薬剤師取得者に特別に手当を出すところに転職すれば、その分は確実に給料が増えます。
まれに製薬企業への転職にも「専門薬剤師を有している」という条件で募集が出ていたりします。
As a member of Customer Support Center in Medical Affairs, a candidate need to aggressively participated in series of whole call center improvement programs, such as:
-Oncology Product training
-Continuous training in Oncology
-Improving call center staff’s productivity and quality
-Call center system replacement project.
As a part of Medical affairs, a candidate should be keen on Oncology areas, compliance, and Global Medical Affairs activities.
Work closely wi th internal stakeholders (Medical Information, IT, Marketing, Pharmacovigilance, Strategy, Clinical Development, Manufacturing, Communications, etc.)
Support and implement CSC strategic projects.
Especially, for timings of our oncology product’s new indications approvals, support and lead CSC Oncology staff by assisting the training schedule, material support, system support, etc.Preferred:
Hospital Pharmacist Oncology Pharmacist is preferableCompensation
450万円-1500万程度想定(前職考慮)
ちなみこれに私が応募して、年収900万円を提示されて内定をもらいました。
転職活動の過程を細かく記録した記事もありますので興味があれば読んでください。
病院薬剤師が最大手外資系製薬企業のメディカルアフェアーズから900万円で内定もらった話
この転職活動の成功で300万円以上年収が上がりました。
副業で別の収入が入る(年30万円)
専門薬剤師を取得すると副業のチャンスが増えます。
私の周りで多いのが、記事の執筆依頼や講演会の依頼です。
私の1回だけですが、ある勉強会の講師をやりました。
たしか、持ち時間は30分くらいで3万円くらいもらったのを記憶してます。
専門薬剤師を取ると、学会に名前がリストされるのでそのあたりを見て製薬企業から声がかかったりします。
ただ、私はあまり人前で話すのが得意ではないので、基本的には断わっています。
ですが、専門薬剤師を生かして今ご覧いただいているサイトを運営しており、これが大体年間30万円くらいの利益となってます。
この副業はやりようによってかなりバリエーションがあって収益も変わってくると思いますが、個人的には専門薬剤師を取ることでほかの人と差別化でき、仕事を取りやすくなると実感しています。
・個人的に登録してよかった製薬薬企業転職志望者におすすめの転職サイト3選!
専門薬剤師・認定薬剤師を取るメリットのまとめ
専門薬剤師の取得のメリットは「勉強になる」「評価が上がる」というのではなく「給料・収入が増える」という点である。専門薬剤師をとるとどのくらい収入が上がるか私の例で言うと、
・昇進によって給料が上がる ⇒ 年10万円
・転職で専門薬剤師を持っている分給料が上がる ⇒ 年300万円
・副業で別の収入が入る ⇒ 年30万円
メリットがないから取る意味ないと思っている人は年間数十万円は損していると思いますので、がんばって専門薬剤師になることをおすすめします。
専門薬剤師を取るためには50症例以上の介入が必要でそこで結構ハードルが高いと感じる人が多いです。
こちらの記事では最短で取るための症例報告の実例を紹介しています。