【完全解説】2022年最新データからミノキシジルタブレットは安全か?効果は?副作用は?【専門薬剤師が解説!】

ミノキシジルタブレットの効果は強い?危険?を論文を元に解説

 AGAといわれる脱毛症に悩んでいる人はさまざまな育毛剤を試していると思います。

 その中でミノキシジルというリアップの中にも含まれる成分がAGAなどの脱毛症に効くことが証明されています。

しかし、世の中には「リアップのように塗る」のではなく、錠剤として飲むタイプ(ミノキシジルタブレットといった名称)で販売されていたりもします。

この「飲むタイプ」の薬の方が抜け毛がかなり減って、薄くなってしまった毛髪は濃くなると思っている人が多いようです。

 しかし、グーグルなどでミノキシジルタブレットのことを調べると

副作用があるから飲まないほうがいい」

という情報が多いように思います。

これらのほとんどは、2017年の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」という学会の情報をもとに書いてある記事がほとんどです。

 そしてこのガイドラインではミノキシジルの内服薬は使用するべきではないと書いてあります。 

しかし、脱毛症のガイドラインが作られたのは2年以上前ですので最新の情報ではありません。

 この2年で多くのミノキシジルに関する論文が発表されています。

 ここでは2020年8月時点での最新論文をもとにミノキシジルの錠剤(タブレット)が本当に効くのか?副作用はあるのか?を専門薬剤師に監修していただき解説していきます。


監修薬剤師

✅ 日本で約50人しかいない最難関の指導薬剤師に最速で認定

✅ 医師からの薬の相談件数:年間約1,000件 

✅ 当サイトで解説している市販薬の販売実績:2,700件以上

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2019年のデータのよるとミノキシジルの内服薬はリアップと効果は同じ!

 

 2020時点で最新も論文は2019年に発表された研究によると、「ミノキシジルのタブレットを飲んだ人」と「リアップなどのミノキシジル外用の育毛剤を頭皮に塗った場合」では髪の増え方はほぼ一緒だったらしいです

J Am Acad Dermatol. 2019 Aug 29. pii: S0190-9622(19)32666-0. doi: 10.1016/j.jaad.2019.08.060
ミノキシジルのローションと錠剤(タブレット)で発毛効果は変わらない!

 インターネット上の情報ではミノキシジルはタブレットのほうが強力!みたいなことが書いてあったりしますが、間違いです。

ミノキシジルの育毛剤を選ぶ基準やおすすめの育毛剤をまとめた記事もおすすめです。




 

ミノキシジルの内服は副作用が出やすい!しかも重篤な副作用!

 

 このミノキシジルの錠剤(タブレット)という薬はアメリカでは血圧の薬をして病院で使われていますが、使い方が難しく、使用方法を間違えると死亡する可能性が高い薬です。

ミノキシジルタブレットはアメリカでは心臓に薬として認可されていますが、AGAの治療での使用は認めていません

 さらに、アメリカでの薬の説明書には、このように警告がされています。

May cause pericarditis and pericardial effusion that may progress to tamponade
ミノキシジルは心タンポナーデ起こす可能性があるから気を付けて!

※心タンポナーデとは、心臓に水がたまり、心臓が動きにくくなり、場合によっては心停止を起こします。




どうしてミノキシジルの内服は発毛効果が強いという誤解が広まったのか?

 あくまで仮説ですがいくつか考えられます。

理由その1:全身の毛が濃くなるから強力な印象を持つため

 ミノキシジルのタブレットには多毛症という全身(特に顔と腕)の毛が濃くなる副作用があります。

 この副作用は39%に見られます。

Hypertrichosis was reported in 39% (7/18) on the face (most commonly the skin lip) and arms, yet all affected patients continued therapy due to its perceived benefit for their scalp hair.
※Case series of oral minoxidil for androgenetic and traction alopecia: Tolerability & the five C’s of oral therapy 

つまり、「全身の毛が濃くなる=強力」と思ったのかもしれません。

わからなくもありませんが、頭皮の毛が濃くなる強さはリアップなどの塗るタイプと変わりません。

理由その2:アメリカでの文化?慣習?みたいなものが日本に伝わった?

 アメリカではミノキシジルの内服薬(タブレット)は血圧の薬として病院で使用されるのですが、AGAの治療に使用することは承認されていません

しかし、ミノキシジルのローションタイプよりもミノキシジルのタブレットのほうが安いため、AGAの治療にミノキシジルのタブレットを使用することが多いようです。

ちなみにアメリカでのミノキシジルの錠剤の値段は3か月分で3千円くらいです。

At $37 CDN (USD $28.60) for a 3 months’ supply

 ローションタイプ(日本でいうところのリアップ)は1か月分で27.14ドル(日本円で3千円くらい)でアメリカでは販売されています。(日本では7千円くらいなので日本に比べると安いですが・・・・)

まとめ

 日本にはミノキシジルの錠剤は流通していませんので、入手するには海外から個人輸入するか、AGA専門のクリニックが輸入したものを購入するなどの方法が一般的ではあります。

 しかし、輸入した医薬品は偽造品の可能性もありますし、効果もリアップ(ミノキシジルの塗り薬)と変わらないですし、死ぬかもしれない重大な副作用が出るのにミノキシジルの内服でAGAを治療するの相当、勇気がいります。

 市販のリアップなどで効果がない場合はミノキシジルの錠剤に頼らなくても、フィナステリドやデュタステリドなど、とても効果が強い薬がたくさん日本で販売されています。 

これらフィナステリドやデュタステリドは医師の診察が必要ですが、現在はオンライン診療(スマホのテレビ電話で行う診療)が認められているので、それこそ通販の感覚で購入できます。

 オンライン診療で行うAGA治療について詳しくは別の記事で解説しています。近くのオンライン診療可能な病院・クリニックも探すことができますのでおすすめです。

市販薬の育毛剤を探している方は効果の強い順にランキングにまとめたこちらもおすすめです。↓





 

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