【歯間ブラシ フロス どっち?】効率的な歯と歯の間をきれいにする方法を研究データで検証した結果を大公開

デンタルフロスと歯間ブラシの比較

普通の歯磨きは皆さんやっていると思いますが、デンタルフロス歯間ブラシを使って歯と歯の間まできれいにしている人は少ないのではないでしょうか。

2010年国民健康栄養調査で、デンタルフロスの利用率は12.5%ほどとのことです。

厚生労働省 平成22年国民健康・栄養調査 歯間部清掃用器具の使用状況


ほとんどの人がフロスなんて使ってないってことなんですが、

みんな使ってないなら必要性ないんじゃない?

って思うかも知れませんがそれは間違いです。

歯に対する意識が高いアメリカではフロスの利用率は6割以上です。

また、フロスを使わないと虫歯と歯周病になる率が高くなることが科学的に証明されています。

ここでは以下のような誤解を解いてフロスの必要性を解説します。

  • 歯間ブラシやフロスって必要ない?
  • 歯間ブラシとフロスはどっちがいい?
  • 電動歯ブラシを使っているから歯間ブラシやデンタルフロスは必要でない?
  • ジェットウォッシャーって効果ある?

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歯間ブラシやフロスって必要ない?

必要性の嘘と本当

普通に手磨き用歯ブラシで歯を磨いた場合、歯と歯の間の汚れはほとんど取れないということがわかっています。

歯並びにもよりますが、歯ブラシでゴシゴシ磨いても歯の隣接面のプラークの除去率はほとんどゼロ※論文により数値が異なりますが同様の報告が大勢です。

これはどんなしっかり磨いてもフロスを使わないと確実に汚れが残ってしまうと思ってください。

では、フロスを使うとどうかというと、

歯と歯の間の汚れは1割まで減る

ということがわかっています

歯と歯の間のプラーク除去率はフロスは86%歯間ブラシは95%である

J Periodontol,44(7):396-405,1973 Jul.

フロスなどを使っても1割はどうしても残ってしまうわけですが、フロスを使わないとほとんど汚れが落ちていませんので、フロスを使わないと虫歯や歯周病のリスクが上がるということは納得できるかと思います。

歯間ブラシとフロスでどっちでもいい?

デンタルフロスと歯間ブラシの比較

歯と歯の間の汚れは普通に歯ブラシをするだけでは取れないと説明しましたが、

じゃーなにを使ってきれいすればいいの?

と疑問に思うわけです。

歯と歯の間をきれいする道具としては

デンタルフロスと歯間ブラシがあります。

どっちがいいかというと、

研究結果ではどちらでも変わらないという結果が出ています。
注意:若干は歯間ブラシのほうが隣接面の汚れは取れますが、歯茎の隙間フロスのほうがいいのでどちらも一長一短といったところです

歯肉縁下の清掃効果では3.5mmとフロスが一番であるが.隣接面のプラークの除去率の比較としては,フロスは86%,歯間ブラシは95%であるとの報告もある

J Periodontol,44(7):396-405,1973 Jul.

※「歯と歯の間」のだけでなく「歯茎の中の汚れ」も考慮するとフロスや歯間ブラシに差はないと言えます。

ただし、歯の隙間が狭いと歯間ブラシは入らないことがありますので、その場合はフロスを使うことをおすすめします

注意:歯医者に定期的に通っている人はそこでハミガキの方法を指導されていると思いますのでその場合は指示に従ってください

歯科医師会が推奨している歯間ブラシはこちらの「デンタルプロシリーズ」です。いろいろなサイズが販売されていますので歯の隙間に合わせて使ってください。

電動歯ブラシを使っているから歯間ブラシやデンタルフロスは必要でない?

自分は電動歯ブラシを使ったいるからフロス歯間ブラシは必要ないって人がいます。

特に「値段が高くて、高機能な電動歯ブラシ」を使っている人に多いように思います。

本当に電動歯ブラシは歯と歯の間もキレイにできているのか?という疑問を検証した臨床データがあります。

これは最初にも出したグラフですが、これは実は普通の歯ブラシで磨いたときと電動歯ブラシ(音波式)で磨いた場合の比較をしております。

その結果、

電動歯ブラシと手磨きでの隣接面の除去率はどちらも変わらないという結果です。

このことから電動歯ブラシを使っている人もフロスや歯間ブラシが必要ということがわかります。

ジェットウォッシャーって効果ある?

ジェットウォッシャーの効果を臨床データを元に解説

ジェットウォッシャーって知っている人も多いと思いますが、水がすごい勢いで噴射されて歯の隙間の汚れや食べかすを吹き飛ばしてくれるものです。

これは歯と歯の間の汚れを落とす効果がとても高いです。

2016年の報告になりますが、歯間ブラシよりもかなりキレイになるということが報告されました。

The Waterpik Water Flosser and manual toothbrush removes significantly more plaque from tooth surfaces (whole mouth, marginal, approximal, facial, and lingual) than interdental brushes and a manual toothbrush after a single use.

 The Journal of clinical dentistry Volume: 27 Issue 1 (2016) ISSN: 0895-8831

歯と歯の間をきれいにする道具の中でジェットウォッシャーはもっとも効果が高いと言えます。

ただしメリットとデメリットを考えて使うか決めたほうがいいです

ジェットウォッシャーのメリットとデメリットは?

ジェットウォッシャーの論文やクチコミを参考にしてメリットとデメリットをまとめるとこのようになります。

ジェットウォッシャーのメリット
プラーク除去率が最も高い
歯の隙間が狭くてもOK
届きにくい場所もきれいにできる

ジェットウォッシャーのデメリット
普通のフロスより高価
水しぶきでまわりが濡れる

クチコミを参考にするとこのあたりがメリットとデメリットのようです。

アマゾンではこちらの商品が口コミが(断トツで)多くて評価も高いので口コミを知りたい人は参考にしてください。

ちなみにこちらは歯科医師会が推奨しておりますので間違いないです。

まとめ

  • 手磨きももちろん電動歯ブラシでも歯と歯の間の汚れは残る
  • 歯間ブラシやデンタルフロスは使わないと虫歯や歯周病のリスクが上がる
  • 歯と歯の間をキレイにする器具は3種類あるが、効果は
    ジェットウォッシャー > デンタルフロス = 歯間ブラシ
    の順序で高くなる

以上を参考にしてデンタルフロスや歯間ブラシを使ってない人はぜひ使うことをおすすめします。

どのような人が電動歯ブラシを使ったほうがいいか科学データをもとにまとめた記事もおすすめです。

歯磨き粉の選び方を科学的にまとめた記事はこちらになります。

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