世の中には電車とか会議、そしてテストなどでお腹が痛くなり、悩んでいる人がかなりいます。
監修していただいている専門薬剤師の方も実際に過敏性腸症候群です。
ですが、今回紹介する食事療法と下痢止め市販薬でほぼ日常生活に支障が出ないくらいに治りました。
過敏性腸症候群を完全に直すのは簡単ではありませんが、実際に「薬」と「食べ物」でかなり改善します。
この記事では緊張するとお腹が痛くなる人が気を付ける食事について詳しく書いてますが、ネットで「過敏症腸症候群」「食べもの」と調べると、FODMAPという言葉に行き着く人が多いと思います。
※FODMAPについては下の方に詳しく解説していますが、簡単に言うと過敏症腸症候群の人は食べないほうがいい食材のことです。
ただ、FODMAPについてのネット情報は間違っていたり、食べ物がたくさん書いてあって、「こんなにいろんな種類を食べないなんて無理」って思ってしまいます。
なので基本的には最低限これだけは避けよう!って考え方をすべきです。
ここでは専門薬剤師の監修をもとに、過敏症腸症候群の人の避けるべき食べ物を解説します。
ここでは以下の人に読んで欲しいです
✔ 避けなければならない食べ物かたくさんありすぎてどうしていいかわからない
✔ 全部避けたら食べるものがなくなる
✔ どのくらいで効果が出るか?
監修薬剤師

✅ 日本で約50人しかいない最難関の指導薬剤師に最速で認定
✅ 医師からの薬の相談件数:年間約1,000件
✅ 当サイトで解説している市販薬の販売実績:2,700件以上
目次・・・
緊張してお腹が痛くなる人にお聞きします!カレー、ラーメン、パン、納豆、アルコール、コーヒー、ヨーグルト好きでしょ?
これらの食べ物には過敏性腸症候群に人は避けたほうか良い食べ物です。そして実際に私が食べないようにしている食べ物たちです。
ネットで調べるといろんな食材が出て来ますが、これらの食材・料理は過敏症腸症候群の人にとって良くないもののオンパレードなのです。
後で詳しく説明していますが、特に曲者なのが小麦や乳製品、そして玉ねぎは特に要注意です。
注意!
納豆とかヨーグルトって体に良いんじゃないの?って思うかもしれませんが、過敏性腸症候群の人たちにとっては、有害と考えてください。
あとで詳しく説明しますが、他にもいくつか食べないほうがいい食材はあります。
専門薬剤師の体験談
実際に過敏症腸症候群で電車に乗るとおなかが痛くなり、いつも悩んでしました。食事を見直そうとした結果、私の場合は小麦と玉ねぎはだめなようでした。それらがたくさん使われている食事(カレーやラーメン)をたべなくなってから緊張しても下痢しなくなりました。
全ての人がこの食材のすべてが原因というわけではありません。
人によってはこのうちの一つかもしれませんし、人によってはすべてかもしれません。
重要なのは原因の食材を自分で見つけなければなりません。
ではどのようにして過敏症腸症候群の原因の食事を見つけるか?その見つけ方を解説していきます。
過敏症腸症候群の原因となる食材は大きく分けて3つのグループに分けられる!
以下のグループの食材は過敏性腸症候群の人はできるだけ避けたほうがいい食材とされているものです。
注意点としては別にすべてがダメというわけではありませんし、食べる量が少なければ問題ないものもあります。
過敏症腸症候群の人が気を付ける食べ物の3つのグループ↓
✔ ガス産生食材と言われる腸でガスが作られやすくなる食材
✔ 糖の一種であるラクトースを含む食材
✔ FODMAP食材
基本的には上のグループ(ガス産生食材)の食材から1つずつ食べないようにして過敏性腸症候群の原因の食材を探すという方法をとります。
例えば、
ガス産生食材の中の食材を食べないようにしてもお腹が痛くなるのが治らない場合は次のグループのラクトースを含む食材を控えます。
ネットで過敏性腸症候群を調べると、なかにはいきなり「FODMAPを避けましょう!」みたいに書いてありますが、それは間違いです。
なぜ間違いかというと、FODMAP食は沢山あるため、避けなければならない食材が多すぎるからです。
なのでまずは
ガス産生食材のグループの食材を食べない→
ラクトースを含む食材を食べない→
FODMAP食材を食べない
という順番で試しましょう。
図で表すとこんな感じです。
ガス産生食材と言われる腸でガスが作られやすくなる食材とは?
ガス産生食材は、簡単に言うと「おならが出やすくなる食材」です。
実際におならが出やすくなる食材はたくさんありますが、その中でも過敏性腸症候群の原因になる代表的なものを上げます。
ガス産生食材の例
豆類, 玉ねぎ, セロリ, 人参, レーズン,バナナ, プルーン, 芽キャベツ, 小麦麦芽, パン、アルコール類、カフェイン
参照:Textbook of Gastroenterology, 4th ed
ポイントとしては、
この中で食べる量が比較的多いものは特に気を付ける
ということです。
ガス産生食材のうち、プルーンを大量に食べるという人は少ないと思います。ですのでそういったものはそこまで気にする必要はありません。
気を付けなければいけない食材はガス産生食材のうち、比較的食べる量が多くなるもので、具体的には小麦やパン、玉ねぎ、バナナあたりです。
実際に私はカレー、ラーメン、パン、納豆、アルコール、コーヒー、ヨーグルトはほぼ食べなくなったと説明しましたが、それは食材の多くがガス産生食材だからです。
糖の一種であるラクトースを含む食材とは?
ラクトースとは日本語で乳糖とも言います。
文字通り「乳」に含まれる「糖」で、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの言わゆる乳製品に含まれるものです。
よく「牛乳を飲むとおなかがゆるくなる」という人もいると思いますが、原因はラクトース(乳糖)が上手く分解できない体質の人に見られます。
過敏性腸症候群の人も下痢をすることが多いので、基本的には避けたほうがいいと言われています。
ガス産生食材を制限しているのに過敏性腸症候群の症状がよくならないという人は乳製品を制限してみてください。
FODMAP食材とは?
あまり聞いたことがないと思いますが、これは、「発酵食品」と「糖」と考えてください。
ガス産生食材やラクトースを避けてもお腹がいたくなる症状が良くならないときは、以下のFODMAP食材をたくさん食べてないかチェックしてください。
FODMAP一覧
具体的な成分 | 具体的な食べもの | |
F Fermentable:発酵食品 |
キムチ、納豆など | |
O Oligosaccharides:オリゴ糖 |
フルクタン, ガラクトオリゴ糖 | 小麦,パン, ライ麦, 玉ねぎ, ネギ、ニラ,ワケギの白い部分,にんにく, エシャロット, アーティチョーク, ビートルート, ウイキョウ, エンドウ豆, チコリー, ピスタチオ,カシューナッツ, 豆類, |
D Disaccharides:二糖 |
ラクトース | 牛乳, カスタードクリーム, アイスクリーム,ヨーグルト |
M Monosaccharide:単糖 |
フルクトース | りんご, 梨,マンゴー, さくらんぼ, スイカ, アスパラ, エンドウ豆, はちみつ, コーンシロップ |
A AND |
||
P Polyols:糖アルコール |
ソルビトール, マンニットール, マルチトール, キシリトール | リンゴ, 梨, 杏, さくらんぼ, 桃,プラム, スイカ, マッシュルーム, カリフラワー, 人工甘味料の入ったガム・お菓子 |
こうやってみますと、ガス産生食材やラクトースを含む食材を重複している食材も結構あることがわかります。
食材を制限してどのくらいで効果が現れるか?
もしも過敏性腸症候群の原因となる食材を食べないようにしてどのくらいで効果はあるかというと、遅くても1か月から2か月です。
それ以上食材を制限しても良くならない場合は、別の食材を試してみてください。
効果が現れるまで1~2か月
過敏性腸症候群の人が気を付ける食材・食事のまとめ
「ガス産生食材」や「ラクトースを含む食材」、そして「FODMAPを含む食材」をできるだけ食べないようにすれば、緊張してお腹が痛くなることは減ることが証明されています。(参考:Am J Gastroenterol. 2013 May;108(5):707-17. Epub 2013 Apr 16. )
実際に私も学生の頃から過敏性腸症候群で悩んできましたが、食事を気を付ける(私の場合は玉ねぎや乳製品を食べない)と驚くほどお腹が痛くなくなりました。
基本的にはそれぞれのグループの食材を制限してみて、過敏性腸症候群の原因となる食材を見つけて、それをできるだけ食べないようにするしかありません。
特に小麦や乳製品、そして玉ねぎは「ガス産生食材」であり、かつ「FODMAP食材」なのでまずはこれらの食材を食べないようにしてみて様子をみることをおすすめします。