2020年4月から花粉症で病院にかかっている人は、病院へ支払う額が高くなる可能性があることをご存じでしょうか?健康保険組合連合会の調査結果を政策として反映するよう提言されました。
2020年2月時点で、2020年4月の診療報酬改定では花粉症の治療の代金が高くなる可能性はほぼなくなりました。ただし、医療費の高騰が問題となっており、近い将来にも花粉症の薬など市販で購入できるものは受診料が高くなる可能性があります。
市販薬の花粉症治療薬の選び方をまとめてます↓
目次・・・
どの位高くなるか?
例えば、病院でアレグラという花粉症の薬を1か月分もらった場合、これまでより薬代だけが2410.8円高くなります。
診察料含めて、これまでは3000円くらいで済んでいたのが、5000円以上になるイメージです。
このような方は、ドラッグストアや通販などで市販薬のアレグラを購入する方がはるかに安く済みます。(30日分ですと1500円くらいで済みます)
ただし、すべての花粉症の方が高くなるわけではなく、「高くなる人」と「今まで通りの値段の人」と条件により変わってきます。そのあたりを詳しく説明していきます。
値段が変わる人と変わらない人の条件は2つあります。
以下へ政府に提言された内容の抜粋です。
花粉症を主病とする患者に対して、1処方につきOTC類似薬※を1分類のみ投薬する場合は、スイッチOTC医薬品を使用して自ら治療する患者との整合性を図る観点から、当該薬剤につい て原則、保険適用から除外すべきである。
※OTC類似薬とは市販品と同一の有効成分の花粉症治療薬
要約すると「市販薬(OTC)として販売されていない花粉症の薬で治療している人」、もしくは「2種類以上の薬で治療している人」は値段は一緒! ということです
市販されていない花粉症治療薬とは?
以下の薬のどれかで花粉症の治療をしているという人は2020年4月以降も値段は変わりません。
市販されていない飲み薬
ビラノア錠20㎎(成分:ビラスチン)
ルパフィン錠10mg(成分:ルパタジンフマル酸塩)
アレロック(成分:オロパタジン塩酸塩 )
デザレックス(成分:デスロラタジン )
ザイザル(成分:レボセチリジン塩酸塩)
市販されていない点眼薬
エリックス点眼液(成分:アンレキサノクス)
ケタス点眼液(成分:イブジラスト)
リザベン点眼液(成分:トラニラスト)
リボスチン点眼液(成分:レボカバスチン塩酸塩)
パタノール点眼液(成分:オロパタジン塩酸塩)
アレジオン点眼液(成分:エピナスチン塩酸塩)
市販されていない点鼻薬
リボスチン点鼻液(成分:レボカバスチン塩酸塩)
エリザス点鼻粉末(成分:デキサメタゾンシペシル酸エステル)
アラミスト点鼻液(成分:フルチカゾンフランカルボン酸エステル)
アズマネックス点鼻液(成分:モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物)
フルナーゼ点鼻液(成分:フルチカゾンプロピオン酸エステル)
逆に、花粉症の市販薬として有名なアレグラやアレジオンという薬を病院でもらっている人は、病院で支払う値段が高くなります。
2種類以上の薬で治療している人は値段が変わらない
OTCとして販売されている薬を病院で処方されていたとしても、2種類(例えば、飲み薬のアレグラのほかに点眼薬を併用している等)の場合は値上がりしません。
慢性的な治療(血圧を下げる薬を飲んでいるなど)をしている方が花粉症の治療をする場合も値段は変わりません。
まとめ
花粉症の方がこの記事を読んでもらえれば、自分が去年と同じように病院に行くと値上がりするのか、去年と変わらないのかわかると思います。
健康保険組合連合会の試算によると、88.3%の人が値上がりすると発表しています。
分析対象患者に対し、花粉症治療薬以外の処方がな い場合、薬剤費に占めるOTC類似薬のみの処方額 の割合は11.2%であり、このうち1分類の薬剤のみが 処方された割合は88.3%を占めていた。
つまり、ほとんどの人が値上がりすると思います。
ですので、特に持病もなく、花粉症の時期だけ1つの薬で治療をしているって人のほとんどの人はOTCでセルフメディケーションするほうがお得になります。
市販薬で効果的な花粉症治療薬を選ぶ方法はこちらに詳しく解説していますので参考にしてみてください
この制度についての考察
ただし、この制度の導入により医師の処方が変わる可能性の懸念されています。
どういう事かというと、
この制度が始まると、OTCで販売されている薬を使っている人は病院に来なくなって、病院の収入が減ってしまって大変
ではどうするかというと、花粉症の症状がそこまでひどくない人にもビラノアなどの「市販されていない薬」を使うようになると予想されます。
市販されていない花粉症の薬(上記に挙げた薬)の特徴は新しく開発されたもので、市販の花粉症治療薬よりも効果が強いものもあります。
ですので、症状がひどい花粉症の人には最新の薬を使用し、そこまでひどくない場合はアレグラなどを使用するのが一般的です。
注意:強い薬は効果も強いですが、副作用(主に眠気など)が強く出ます。
基本は花粉症の症状に合った薬を選ぶべきであり、ほとんどの花粉症は市販薬で症状を抑えられますので、それでも症状が出る場合のみ病院に行くというのが、通院の負担軽減の観点からもおすすめです。