脱毛は、「病院での医療脱毛」か「脱毛器を買って自宅で行うか」のやり方があります。
別の記事で「医療脱毛」と「家庭用脱毛器」で脱毛効果は変わらないということが臨床データで証明されていることを解説しました。
しかし、脱毛してみたら逆に毛が濃くなったという人がいます。
この現象を硬毛化と言ったりします。
家庭用脱毛器だから逆に毛が濃くなったのではないか?
医療脱毛だったらこんなことにならなかったのに!
と思う人がいると思いますがそれは間違いで、
基本的には医療用脱毛でも家庭用脱毛器でも硬毛化になるリスクはあります。
※病院では施術前に必ず硬毛化リスクがあることが説明されます。
この記事では、
・医療用脱毛と家庭用脱毛器で硬毛化になるリスクのちがいは?
・硬毛化はどのくらいの確率で起こるのか?
・硬毛化の起こりやすさは部位によって変わるのか?
・硬毛化の対処法は?
をしっかりと臨床データもとに解説していきます。
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目次・・・
医療用脱毛と家庭用脱毛器で硬毛化になるリスクの違いは?
硬毛化はどうして起こるのかメカニズムはわかっていません。
逆にわかっていることは、医療用脱毛でも家庭用脱毛器でも一定の確率でおこることが知られています。
硬毛化が起こる確率がとても低く、医療用脱毛と家庭用脱毛器でその確率には差がありません。
硬毛化はどのくらいの確率で起こるのか?
医療脱毛では、様々なタイプのレーザーが使用されます。
硬毛化は使用するレーザーの種類によって多少違いが有りそうですが、1-10%くらいの割合で硬毛化が起こることが報告されています。
また、家庭用脱毛器での硬毛化の発生割合は約9%です。
参照: Journal of Cosmetic and Laser Therapy 2009; 11: 98–105
ですので、家庭用脱毛器だけが硬毛化のリスクがあるわけではなく、レーザーや光脱毛器は病院で行う医療脱毛と同じくらいの硬毛化リスクがあると認識する必要があります。
硬毛化の起こりやすさは部位によって変わるのか?
実は脱毛する場所によって硬毛化が起こりやすかったり、逆に起こりにくいことがわかっています.
硬毛化が起こりやすい場所
→ 頬、あご、首、二の腕、背中の上部
硬毛化が起こりにくい場所
→ 鼻下の髭、足、前腕
硬毛化の対処法は?
脱毛器で脱毛したのに逆に濃くなった場合の対応方法はこれから紹介する2つの方法のどちらかになります。
これらのどちらかの対処法を行えば基本的には脱毛することができますので安心してください。
1:そのまま一定期間使用を続ける
脱毛器で脱毛をして逆に毛が濃くなったのに、そのまま使用し続けたら濃くなり続けるのでは?と心配になるかと思いますが、毛が濃くなるのは「一時的」な場合があります。
こちらのグラフは脱毛器を使用したら、最初は毛が濃くなった人のデータです。
一時的に、股や脇の毛は濃くなっても、その後、脱毛器を継続していくことで薄くなっていることがわかります。
つまり、ほとんどの場合、そのまま使用を継続すれば脱毛することが出来るということです。
2:レーザーのパワーを上げるかレーザーの種類を変更する
先ほど紹介したデータでは「股」や「わきの毛」は脱毛器を継続することで脱毛ができましたが、「あごひげ」は残念ながら濃くなり続けました。
これはかなりレアケースではありますが、起こりうることのようです。
ですが、別の対応方法をしっかりとればちゃんと脱毛することができます。
方法としては、
・レーザーのパワーを高くする
・レーザーの種類を変更する
のどちらかが必要があります。
仮に家庭用脱毛器を使用していてレーザーの出力を高くできるなら高めてください。
もし、レーザーの出力を最大にしていてこれ以上パワーが上げられないのでしたら、違う種類のレーザーに変える必要があります。
レーザーの「出力」や「種類」を変更することで減毛に成功した
参考: 形成外科■60巻12号 2017年12月
ちなみに、家庭用脱毛器でレーザーは「IPL」か「ダイオードレーザー」の2種類のみが販売されております。
現在お使いの脱毛器のレーザーの種類を調べて、
〇 IPL から ダイオードレーザー に変更
もしくは
〇 ダイオードレーザー から IPL に変更
をおすすめします。
まとめ
・硬毛化は医療脱毛でも家庭用脱毛器でも1-10%の確率で起こり得る
・硬毛化の対策は「一定期間そのまま使用を続けて様子をみる」「脱毛器のパワーを強くする」「レーザーの種類を変更する」のどれかを取れば対策は可能