ドラッグストアで漢方を購入している人いると思いますが、結構高いなという印象を持っている人が多いのではないでしょうか?
漢方の価格について、
- なぜ高いのか?
- できるだけ安く漢方を買うには?
について調べてみたことをまとめてみます。
監修薬剤師
✅ 日本で約50人しかいない最難関の指導薬剤師に最速で認定
✅ 医師からの薬の相談件数:年間約1,000件
✅ 当サイトで解説している市販薬の販売実績:2,700件以上
目次・・・
漢方はそもそも原料が高いから、価格も高いのではない!
ドラッグストアで「漢方」を買うと高いけど「原料が高価」だからしょうがない思っている方が多数だと思いますが実際は原料は全然高くありません。
後で詳しく解説していますが、おそらく原価率は「10%以下」です。
これがどれくらい低い原価率かというと、ラーメンは30%くらいと言われているので、普通の相場よりも大体1/3くらいとかなり低い原価率なのです。
この計算についての細かい解説はこの後に解説していますが、少し難しいので読み飛ばしても大丈夫ですが、最後にお得に漢方を買う方法を紹介しています。
市販の漢方が原価率が低い理由は?
漢方の原料の価格がいくらなのかは公表されていませんが、ある程度推測することができます。
漢方は病院などで医師が処方することによって手に入れることができる「医療用医薬品」とドラッグストアで購入できる「一般医薬品」の2種類に分類することができます。
例えば、風邪の引き始めに飲むことが多い「葛根湯」は病院で処方された場合、
1g=8.4円
となっています。(※実際支払う額は健康保険が適応されますのでこれの3割となります。)
この8.4円の内、一般的には利益率は3割くらいで、人件費などの固定費を差し引くと4割くらいが原材料費となるといわれています(もちろん商品の種類により多少前後します)
つまり、葛根湯1gの内、原材料の費用は2.52円くらいと予想できます。
一方、ドラッグストアなどで購入できる葛根湯の1g当たりいくらかというと、ある通販サイトでは「1g=38.9円」です。(※1包2.5gの葛根湯48包入りで4644円から計算)
わかりにくいので図で表すとこのようになります。
※管理費は同一としており、原料費は一般用の漢方は含量が医療の半分なのでそれに合わせています
縦軸のスケールを合わせるとこのようになります。
つまり、ドラッグストアの価格は利益率90%の商品で利益がありえないくらい上乗せされているため漢方は高いということです!
漢方の値段設定の根拠
通常モノの値段は原価・固定費・利益の見積もりのほかに、市場原理(競合があるのもは利益率を下げたりなど)など様々な要因で決定します。
例えば、Aという商品の原価が下がったら、商品の価格を下げるか、商品の価格は変えず利益率をあげるかは競合他社との兼ね合いで決定されます。
ですが、漢方に関しては、利益率を考えると原価の価格などはあまり価格に関係していないと思われます。
なにを参考にして市販の漢方は価格が決定しているのか?
先ほど、価格の設定は原材料費のほかに競合他社との兼ね合いで決まるといいましたが、ドラッグストアの漢方と競合しているのはどこかというと、病院で処方される医療用漢方と競合しています。
医療用の漢方は、薬自体は安いのですが、一般の人が入手しようとしたら、医師の診察を受けなけらばなりません。その際は薬代のほかにも初診料や医学管理料、処方箋料などがかかります。
つまり、ドラッグストアでの漢方の価格は「病院に行った場合に発生する費用の総額」とつり合いを保っていると考えられます。
同じような額を支払うなら、病院に行って処方してもらうほうが、医師にしっかり診てもらえるのでいいかもしれませんが、会社勤めの方は時間が取れませんので、どうしてもドラッグストアで購入することになるかと思います。
別の記事にくわしく説明してますが、最も効果的で安く漢方を入手する方法がオンライン診療で医師に処方してもらうことですので、ドラッグストアで漢方買っているけど、効きが悪いなーって思っている人は漢方外来をオンラインで行っている病院を見つけることをお勧めします。
【地図で検索】オンライン診療ができる病院やクリニックを簡単検索
漢方を買うなら、ネットで買うのがお得!
病院で漢方をもらうのがお得と解説しましたが、やはりハードルが高いので二の足を踏んでいる人は多いと思います。
そのような方は家の近くのドラッグストアで買ったりしていると思いますが、お得に買うなら「アマゾン」や「楽天」などでネットで買うのを是非ともお勧めします。
ドラッグストアで買ってはいけない理由としては、価格がネットより高い!ということに尽きるのですが、どうしてドラッグストアは高くなるかと言うと、
- ドラッグストアでは漢方を価格競争で頑張って売ろうとしていないため価格が高い
- 取り扱いメーカが少ないため高いものしか売ってない
などが挙げられます。
ネットで買う時の注意点に気を付けながらお得なものを買うようにしましょう!
ネットで漢方を買う時の2つ落とし穴に注意!
ネットで価格が安い漢方を探すときに、「価格が安い順」に並べて安いものを買う人がいますが、これは間違いです。
例えば、葛根湯を探していると、このように様々なメーカーのものが検索結果に出てきます。
この画像の中でもっとも安いとみなさんが思うのは一番左の商品です。
しかし、もっとも「お得」なので実は「真ん中」の商品です。
どうして真ん中のほうがお得かというと、理由は「2つの騙される落とし穴」が関係しています。
落とし穴1:1箱に何日分が入っているかかなり違う!
真ん中の葛根湯のみが3日分の値段で、両隣の葛根湯は1日分での値段だからです。
ですので、真ん中の葛根湯は1日分に換算すると「197円」となるので、もっともお得だということです。
そしてもう一つ重要な落とし穴があるのですが、これは普通の人はなかなかわからないことですのでびっくりするかもしれません。
落とし穴2:漢方の濃度が薄いものがある!
例えば、同じような価格の漢方が検索で出てきて、この二つではどちらを選ぶかというと悩むと思います。
この二つの商品を比べると、実は成分の濃度が全然違うのです。
実際に濃度を調べて比べるとこんな感じです。
漢方成分の濃度が薄いということはそれだけ「効きが悪い」と言えますので、「同じ金額を出すなら、効きが良い漢方」を選ぶべきです。
効果が強いのを探す場合は「満量処方」の漢方を探すようにしましょう。
ただし、「何日分が入っているか?」「満量処方なのか?」などを調べたりするのは面倒だと思いますでの、この記事ではよく売れている漢方についてもっとも「お得」なものをまとめていますので参考にしてください。
ネットで買えるお得な漢方は?
ネットで買える漢方薬はたくさんあります。
その中でよく使用される漢方のピックアップして、それらをお得な順番にランキングにしましたので、ここで自分が欲しい漢方があるか調べることをおすすめします。
葛根湯
「葛根湯」は風邪のひき始めに効くことで知名度が高い漢方です。
また、頭痛や肩こりにも即効性があり、リピーターが多い漢方となります。
最安値ランキング | |||
商品名 | |||
メーカー | 北日本製薬(株) | 御所薬舗株式会社 | クラシエ |
成人用量 | 1回1包 1日3回 | 1回1包 1日3回 | 1回4錠 1日3回 |
成分量 | 3/4量 | 満量 | 1/2量(2.6g) |
何日分入っているか? | 10 | 20 | 20 |
1日分の換算の価格 | 69.4 | 90 | 87 |
楽天価格 | 694 | 1800 | 1782 |
アマゾン価格 | 1038 | 1,433 | 1740 |
評価コメント | ・2歳以上から飲める ・3/4処方だが断トツで価格が安い ・10日分なのでかぜの引きはじめにはちょうどよい |
・2歳以上から飲める ・満量処方のため高い効果が期待できる ・1日あたりに換算すると満量処方の中で1番目に安い ・20日分入っているので、家族用にちょうどよい ・アマゾンブランドで販売されているもの同じ中身で信頼性が高い |
・5才以上から飲める ・生薬成分が通常の半分だが、1日あたりの価格が安い ・錠剤なので粉が苦手な人に向いている |
個人的には、
- 価格で選ぶなら1位の「葛根湯エキス顆粒SKT 30包」
- 効果で選ぶなら満了処方の中でもっとも安い2位の「ビタトレール 葛根湯エキス顆粒A(60包)」
- 粉薬が苦手で錠剤がいいという人3位の「クラシエ 葛根湯エキス錠[240錠]」
のどれかを選ぶとよいかと思います。
漢方というと「ツムラ」が有名ですが、ツムラが販売している葛根湯は2/3量処方と含有量が少ないのに1日分の換算価格が140円前後と高額でしたのでこのランキングには載りませんでした。有名だからと言っていいものを売っているとは限らないようです
補中益気湯
「補中益気湯」って聞いたことがない人が多いと思いますが、「疲れ」に効く漢方です。
別の記事で臨床データを紹介して説明していますが、栄養ドリンクなんかよりも断然疲れに効果があることが知られています。
おすすめ記事:【栄養ドリンクまだ飲んでる?】専門薬剤師が臨床データを元にした本当に効果がある疲労回復薬を解説
また、補中益気湯は満量処方の製品がほとんどないため、価格で安いものを選ぶのがベストです。
本サイトで調査した結果、最もお得か補中益気湯のトップ3はこちらです。
最安値ランキング | |||
商品名 | 補中益気湯エキス〔細粒〕58 48包 |
補中益気湯エキス顆粒クラシエ 45包 |
|
メーカー | ツムラ | 松浦薬業 | クラシエ |
成人用量 | 1回1包 1日2回 | 1回1包 1日3回 | 1回1包 1日3回 |
成分量 | 1/2量(2.5g) | 1/2量(6g) | 1/2量(3.2g) |
何日分入っているか? | 24 | 16 | 15 |
1日分の換算の価格 | 134.5 | 150 | 202.6 |
楽天価格 | 3300 | 3300 | 3039 |
アマゾン価格 | 3228 | 2400 | 3,316 |
評価コメント | ・漢方で有名は「ツムラ」が作っている ・1日分の価格は断然安い ・1日2回でよいので飲み忘れがしにくい |
私も疲れがたまっているときに飲む漢方ですが、値段やツムラというメーカーの信頼性から1位の商品を買っています。
十全大補湯
「十全大補湯」という漢方もあまり聞いたことがないと思いますが、こちらも「補中益気湯」と同じように「疲れ」に効く漢方です。
「補中益気湯」と違い「満量処方」の漢方があるので、補中益気湯では効果があまり実感ができないという人が試すことが多いようです。
最安値ランキング | |||
商品名 | 十全大補湯エキス錠クラシエ 180錠 |
十全大補湯エキス顆粒KM 45包 |
ビタトレール 東洋の十全大補湯エキス顆粒分包 30包 |
メーカー | クラシエ | アマゾンブランド(北日本製薬) | 東洋漢方製薬 |
成人用量 | 1回4錠 1日3回 | 1回1包 1日2回 | 1回1包 1日3回 |
成分量 | 1/2量 | 満量 | 1/2量 |
何日分入っているか? | 15 | 15 | 10 |
1日分の換算の価格 | 148.9 | 267.2 | 295.8 |
楽天価格 | 2689 | ||
アマゾン価格 | 2,234 | 4008 | 2958 |
評価コメント | ・価格はもっとも安い ・成分量は1/2量なので初めて飲む人におすすめ |
・価格は高いが、成分が「唯一の満量処方」なのでクラシエでは効果が不十分な人におすすめ | ・価格は高く、成分も1/2量なのであまりおすすめではない |
防風通聖散
「防風通聖散」はお腹周りの脂肪が気になってきている方がよく使っている漢方です。
最安値ランキング | 4 | 5 | |||||||||
商品名 | 防風通聖散 防風通聖散料エキス錠「至聖」 540錠 |
防風通聖散 防風通聖散料エキス錠「至聖」396錠 | ビタトレール 漢方製剤シリーズ 防風通聖散Z錠 378錠 | 新・ロート防風通聖散錠満量 360錠 |
ナイシトールZa 420錠 | ツムラ漢方防風通聖散エキス顆粒 48包 |
新・ロート 防風通聖散錠T 224錠 |
「クラシエ」漢方防風通聖散料エキスFC錠 360錠 |
コッコアポEX錠 60錠 | コッコアポEX錠 312錠 | 漢方薬 防風通聖散EX錠 384錠 |
メーカー | 北日本製薬 | 北日本製薬 | 北日本製薬株式会社 | ロート | 小林製薬 | ツムラ | ロート | クラシエ | クラシエ | クラシエ | 北日本製薬株式会社 |
成人用量 | 1回6錠 1日3回 | 1回6錠 1日3回 | 1回6錠 1日3回 | 1回4錠 1日3回 | 1回5錠 1日3回 | 1回1包 1日2回 | 1回4錠 1日2回 | 1回4錠 1日3回 | 1回4錠 1日3回 | 1回4錠 1日3回 | 1回4錠 1日3回 |
成分量 | 満量処方(6g) | 満量処方(6g) | 満量処方(6g) | 満量処方(4g) | 満量処方(5g) | 1/2量 | 2/3量 | 1/2量 | 3/5量 | 3/5量 | 2/3量 |
何日分入っているか? | 30 | 22 | 21 | 30 | 28 | 24 | 28 | 30 | 5 | 26 | 32 |
1日分の換算の価格 | 108.6 | 131.8 | 138.0 | 149.2 | 167.0 | 133.2 | 106.4 | 118.8 | 204.4 | 109.0 | 105.6 |
楽天価格 | 3050 | 3049 | 2899 | 4475 | 4677 | 3000 | 3080 | 2836 | 3380 | ||
アマゾン価格 | 3,259 | 2,900 | 4476 | 4898 | 3198 | 2981 | 3565 | 1022 | |||
評価コメント | ・高い効果が期待できる「満量処方」 ・さらに価格が最も安い。 ・アマゾンブランドとしても販売 |