インフルエンザってワクチンを打てば無敵だと思っている人いませんか?
私も少し前までそう思ってました。
「ワクチン打ったから、マスクなしで人混みに行ってもOK」って。
でもワクチン打ったのにインフルエンザに罹ったって人周りにもいませんか?
もしくは逆に
ワクチン打ってないけど、インフルエンザに罹ったことない!
って人もいます。
インフルエンザワクチンがどれだけの感染予防効果があるのかデータがありますので詳しく解説していきます。
ワクチンを打てば人混みに行っても無敵!と思っている人はやばいです。
監修薬剤師
✅ 日本で約50人しかいない最難関の指導薬剤師に最速で認定
✅ 医師からの薬の相談件数:年間約1,000件
✅ 当サイトで解説している市販薬の販売実績:2,700件以上
目次・・・
インフルエンザワクチンは持病のない若い人なら効果があるのは71人の内たった1人!
インフルエンザに感染する確率って知ってますか?
健康で持病など何もない16歳から65歳の人がインフルエンザに感染する確率は結構低いです。
あるデータによると、インフルエンザに感染する確率はワクチンを打たない場合で2.3%です。
ワクチンを打たなくても100人中2-3人しかかかりません。
じゃー、ワクチンを打てばどのくらい感染率が減るかというと、感染確率が0.9%に減るという研究データがあります。
インフルエンザワクチンを打てば感染する確率が2.3%→0.9%になる!
参照:Cochrane Library, Vaccines for preventing influenza in healthy adults
つまりこういうことです。
ワクチンを打っていない人の感染率は2.5%なので、100人いれば2-3人が感染します。
一方ワクチンを100人打てば感染する人が2人だったのが1人になります(感染率が0.9%なので)
これだけ見ると、インフルエンザワクチンの接種によって感染率が半分になっています。
感染率が半減すると聞くと、なんかすごく効果があるように思えますが実情は違います。
「感染を50%減らします」みたいに聞くとすごく効果があるように思いますが実際は違います。このような「都合のいい表現」によって人が理解することを捻じ曲げることを認知バイアスの一つ「フレーミング効果」です。騙されないようにしましょう!
この図に見方を変えてみますと
上の図を見てみると、インフルエンザにならなかった人は98人(ワクチンを打たなかった人)と99人(ワクチンを打った人)で1人しか減っていないことがわかります。
つまり、「99人にとってはインフルエンザワクチンは無意味だった」ということです。
インフルエンザワクチンの効果があるのは100人中1人!(論文によってはこの数字が71人中1人という報告もあります)
「99年間」毎年ワクチンを打ち続ければ、そのうち1年間だけワクチンのおかげでインフルエンザにならなかった年があるという意味です!
それでもいいという人はインフルエンザワクチンを打ちましょう。
自分にとって意味があるかどうかを考えると、、、、、ワクチンの意味がないように思います。罹ったら死ぬような病気のワクチンなら打ちますが、インフルエンザって「ちょっと高熱がでる風邪」ですから・・・
じゃーインフルエンザワクチンは無意味かというとそんなことはありません。
以下の人はインフルエンザワクチンを打つことを強く薦めます!
インフルエンザワクチンを打つべき人はこんな人!
出典元により違いがありますがWHO(世界保健機関)が推奨しているインフルエンザワクチンを打つべき人というのは、このように書いてあります。
(参照:https://www.who.int/influenza/vaccines/use/en/)
翻訳すると概ねこのような感じです。
・妊婦(最優先でワクチンを打ちましょう!)
・6か月から4歳までの小児
・50歳以上の高齢者
・基礎疾患がある人
・免疫抑制されている人(免疫抑制剤を服用している人やHIV患者)
・6か月から18歳でアスピリンを長期服用している人(インフルエンザ感染によりライ症候群のリスクが高い)
・介護や育児、基礎疾患のある人のケアをしている人(医療従事者も)
・極端な肥満(BMI>40)
これらの方はインフルエンザにかかると重症化しやすいので(もしくは人に移してしまうので)、インフルエンザワクチンの接種が推奨されています。
(学会によっては健康な人も打つように推奨しているガイドラインもありますが、、、、)
インフルエンザワクチンの効果のまとめ
健康で若い方に限ってはインフルエンザワクチンを接種しても、その効果はかなり限定的です。
というか、そもそもそのような方たちは免疫による抵抗力が強いためインフルエンザにかかりにくいです(感染確率は2%ほど)
ですので、ワクチンを打つのもいいですが、手洗い・マスクなどで予防を心掛けて、それでもインフルエンザになったら、仕事や学校を休んで人にうつさないことが重要です。
インフルエンザワクチンは持病がない人には効果があまりないという話でしたが、副作用が結構ありますので、詳しくは別の記事で解説しています。
また、インフルエンザワクチンを打つのであれば、いつ・どのタイミングで打つのが効果的なのか知りたい方がこちらの記事で詳しく説明しています。