【オンライン診療でもできる!】スギ花粉症の舌下免疫療法!治療の流れ・費用・効果を徹底解説

舌下免疫療法 というのを聞いたことあるでしょうか?あまり聞きなれない言葉ですが、スギ花粉に悩む方はぜひ知っておいて損はないと思います。

2月の中旬くらいから、本格的に飛散してくる花粉に悩まされている人は今や、4人に一人の割合でおります。症状は主に、くしゃみ、鼻水、鼻づまりがあり、さらに目のかゆみが出る場合はスギ花粉が原因と言われています。

これらの症状は仕事や勉強の集中力を削がれるだけでなく、気管支喘息を持っている方は症状が悪化するため注意が必要です。

治療は主に、抗アレルギー作用のある薬で症状を緩和させますが、花粉症を根本から直すのもではなく、あくまで一時的に症状を抑えているに過ぎません。また、抗アレルギー薬は副作用で眠気などがあり、仕事や勉強のパフォーマンスにも影響しますので、サラリーマンや受験生にとってはできれば飲みたくないものです。

そこで、花粉症を根本的に治すことができる薬が開発され、最近注目されているのが、「アレルゲン免疫療法」とか「舌下免疫療法」と言われるものです。これらの治療はどういうものか、いくらかかるのかと言った疑問に答えていきたいと思います。


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舌下免疫療法のメリットはなんといっても抗アレルギー薬を飲む必要がなくなること

✔花粉症の薬を飲まなくてもよくなるくらい治るのは、5人に1人くらい
✔薬を減らせたり、弱い薬に変更できるくらい回復する人は80%くらい

アレルゲン免疫療法は、花粉症の症状を弱めて、治療が終了後はずっと効果が持続するため抗アレルギー薬を飲む必要がなくなります。ただし、注意点としては、全ての人に効果があるわけではないことがわかっており、臨床試験において完全に治る寛解状態になったのは17%となっています。ですが、鼻づまりなどの症状は8割以上の方が軽くなり、薬を減らすことができることが示されています。

舌下免疫療法のデメリットは?

✔最低でも3年間は治療を続けなければならない
✔費用は年間で2万円くらいかかる

アレルゲン免疫療法は、長期間使用しなければ効果が得られません。具体的には3-5年使い続けなければなりません。病院には、1か月-3か月に一度通院する必要があります。

また、費用は薬剤費や診察費を含めて、年間で大体2万円を超えるくらい掛かってきます。これは一見高いような気がしますが、抗アレルギー薬は1日で100円以上かかりますので、花粉が飛び続けるのは3か月としますと100円×90日=9千円掛かっていることになります。この9千円が生涯でかかることになります。

舌下免疫療法で仮に完治すれば、年間9千円が今後かからなくなると考えると3-5年間を毎年2万円払うのはそこまで高いものではないように思います。

舌下免疫療法はどのような流れ?

まず、病院で舌下免疫療法を希望することを伝えます。そこまで花粉症の症状が強くなくてもこの治療を行うことが推奨されているためメリットを重要と考える人は、ぜひ行ってください。

治療や5歳以上であればお子さんでも使用できる薬ですが、重度の気管支喘息の方や妊娠している方・抗がん剤を使用している方は安全面から舌下免疫療法を行うことができませんので注意してください。

 

まずは血液検査が行われ、スギ花粉に対してアレルギーがあるかどうか確認が行われます。結果は1週間ほどかかるため、後日来院する必要があります。

1週間後の診察

検査の結果スギ花粉にアレルギーがあることが確認されましたら、細かい注意事項の説明があり、まずはその場で薬を使用し、30分ほどベッドで安静にさせられます。これは、初回の使用時に副作用が出やすいためで副作用が出たときにすぐに対応できるようにするためです。

薬は1週間分処方されるため、次週にさらに来院する必要があります。

さらに1週間後の診察

問診が行われ、何か変わったことがなかったかなど薬の副作用のチェックが行われます。

この後は、使用している薬に依りますが、例えばシダキュアという薬の場合は2週間分の薬が処方され、2週間ごとの診察となります。

シダトレンという薬を使用している場合は、さらに1週間分の薬が処方され、1週間後同じように問診中心の診察が行われます。シダトレンに関してはこれ以降は30日分から90日分の処方が可能なので、1か月から3か月ごとの通院になります。

注意
シダキュアを使用している場合は2週間ごとの診察が続くため頻繁に通院ができない方は最初に医師に伝えましょう

 

3-5年間通院を行う

大体2年目から効果を実感できるようになります。逆にいうと1年ではほとんど効果を実感できません。臨床試験のデータでは1年で完全に症状がなくなった人の割合は2.3%となっております。

免疫療法で使用する薬はシダトレンとシダキュアという2種類があり、通常は、シダトレンという薬剤で治療が始まりますが、効果が弱いようだとシダキュアに変更になります。




舌下免疫でかかる費用

まずは薬剤費がかかります。使う薬剤により価格は異なりますので、表を参考にしてください。実際の負担額はこの3割となります。

  シダトレンスギ花粉舌下液 シダキュアスギ花粉舌下錠
1週目 547.4円 10mL入った瓶を1週間かけて徐々に使用 403.9円 1回1錠を使用
2週目 1308.6円 10mL入った瓶を1週間かけて徐々に使用 1008円 1回1錠を使用
3週目 917円 1日1パック使用 2週目以降は同じ(1週間当たり1008円)  
3週目以降は同じ(1週間あたり917円)        

さらに、診察料が発生しますので、維持期(治療3週目以降)で1か月の費用が2000円が目安になります。90日分など長期処方ではさらに安くなります。

舌下免疫療法はどこの病院で受けられるか?

舌下免疫療法はどの病院でも受けられるわけではありません。

舌下免疫での花粉症の治療は登録された一部の病院・クリニックのみでしか治療が許可されていまので、治療を行っている医療機関の検索する必要があります。検索は「鳥居薬品」のホームページから検索できます。⇒こちら

舌下免疫療法を行うならオンライン診療がおすすめ。メリット・デメリットを解説

舌下免疫療法は通院を頻繁に行わなければならず、学校に行っていたり、会社員はなかかな難しいのが現状です。
そこでおすすめなのが、スマホなどで行うオンライン診療です。

メリット
通院する頻度を減らすことができますし、料金は通常の診療とほぼ変わりません。

デメリット
舌下免疫療法をオンラインで治療しているクリニックが全国的にもあまり多くはありません。2019年2月15日時点で当サイトが調べた中では17の医療施設のみとなっています。ですので舌下免疫療法を行っている病院を探し、そこがオンラインでも対応していればラッキーくらいに思っていたほうがいいかもしれません。

 

オンライン診療で舌下免疫療法での花粉症治療を行っている医療施設は?

以下の地図から検索可能となっています。近くの病院・クリニックを探してみてください。

注意:ルール上、オンラインで治療を行う場合も、通院は3か月に一度はしなければなりません。ですので、病院を選ぶ際は自宅から通える範囲で探してください。

その他、オンライン診療のメリット・デメリット・診療の流れを知りたい方はこちらも見てください。

まとめ

✔舌下免疫は、花粉症を根本から治すことができる唯一の治療法である
✔アレルギー薬での治療に比べるとお金もかかり通院負担も多くなる
✔料金は月に2000円程で3-5年間行われる
✔シダトレンとシダキュアという薬があるが、効果はシダキュアの方が強いが、2週間ごとに診察を受けなければならない
✔オンライン診療での治療は通院負担を軽減できる、導入している施設が少ないのがデメリット

市販薬で自分で花粉症の症状を抑えたい方はこちらの記事も参考にしてください。




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