「メロペネム」と「アミパレン」は配合変化を起こす?側管から投与できる?

メロペネムとアミパレンは側管から同時投与できるか?

薬剤が追加になったけどルートがこれ以上取れない」「この薬って側管投与できたかな?

病棟で問題となりそうな配合変化や覚えておいた方がよい薬剤の配合の組み合わせをクイズ形式でお届けします。

この記事では「医療薬学会薬物療法専門薬剤師」の監修の上で作成されております。

「メロペネム」と「アミパレン」は配合変化を起こす?側管から投与できる?

正解は

「メロペネム」は重症感染症に使用されることが多いため、患者さんは既に多くの薬剤が投与されているケースが散見されます。

また、メロペネムはアミノ酸製剤と混合すると外観変化がないため、一見すると配合変化を起こしていないように見えますが、実はメロペネムの力価(残存率)は急激に低下しています

特に、L-システインを含むアミノ酸輸液に配合した場合、10分ほどで残存率が60%以下との報告もあります。

(医療薬学 39(9) 521―527 (2013))

ですので、アミパレンに限らずアミノ酸を含む輸液が投与されているルートからメロペネムを投与するのは避けるのが無難です。

さらに、アミノ酸を含む輸液により残存率が低下する現象はメロペネムだけでなくカルバペネム系の抗菌薬全般に起こりますので、カルバペネム系抗菌薬を側管投与するときは配合変化を調べることをおススメします。


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