インフルエンザワクチンを打つ人が多いと思います。特に小さいお子さんがいる家庭ではインフルエンザワクチンを打つ家庭が多いと思います。
では、いつインフルエンザワクチンを打つと効果的なのか?という点ですが、
11月の上旬に打つのがベストです。
理由は大きく分けて2つあります。
インフルエンザワクチンを11月上旬に打たなければならない理由
・12月になると、ワクチンの在庫がなくなって打てなくなる可能性がある
・ワクチンの接種が早すぎると、流行のピークのときに効果が弱くなっている可能性がある
これら二つの理由を詳しく説明します。
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目次・・・
12月に入ってくると、ワクチンの在庫がなくなって打てなくなる
インフルエンザワクチンは国が製薬企業に必要な本数を指示し、その本数しか製造しません。
製造を制限している理由はインフルエンザのウイルスはその年ごとに流行するタイプが異なるためワクチンはその年しか使用できないためです。
必要本数は前の年にどれくらい使用されたかで決定します。
2019年度は厚労省から以下のような通達がでました。
「今冬のインフルエンザシーズンのワクチンの製造予定量は、令和元年7月 31 日時点で、約 2,951 万本(1mL を1本に換算)の見込んでいる」
参照:https://www.mhlw.go.jp/content/000529263.pdf
一応必要本数は製造しますが、一部の施設や地域で買い占めなどが起こると別の施設や地域で不足するという状況になります。
住んでいる地域によっては12月に入ってくると「ワクチンがありません」と言われることがあります。
そう言った意味で11月のうちにワクチンを打つほうがいいと思います。
ワクチンの接種が早すぎると、流行のピークのときに効果が弱くなっている可能性がある
ワクチンの効果は接種後に最高となり、その後126日(4か月)から258日(8か月)かけてだんだん弱まっていきます。
インフルエンザワクチンを接種するとインフルエンザウイルスに対して免疫が強くなります。その免疫は接種した後、数日に最高になり、その後は徐々に弱くなります。
徐々に弱くなる免疫がどのくらい持続するかというと、ワクチンの型によってばらつきがありますが、短くて4か月です。(根拠は下の論文)
Pediatr Infect Dis J. 2008;27(11):1004.
ちなみに、インフルエンザの流行は9月くらいから5月まで続きます。
早く打ちすぎると、最も感染者が増える1月辺りには免疫が弱くなってしまう可能性があります。
ですので、11月くらいに打てばインフルエンザウイルスに対する免疫が1月辺りで強い免疫状態を維持できているということです。
インフルエンザワクチンの打つタイミングのまとめ
インフルエンザワクチンは11月の上旬に打つのがベスト
理由は
・打つのが遅いと在庫がなくなる可能性がある
・打つのが早すぎると流行期に免疫が弱くなる可能性がある
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