「ノルアドレナリン」と「ヘパリン」は配合変化を起こす?側管から投与できる?


薬剤が追加になったけどルートがこれ以上取れない」「この薬って側管投与できたかな?

「病棟で問題となりそうな配合変化」や「覚えておいた方がよい」薬剤の配合の組み合わせをクイズ形式でお届けします。

この記事では「医療薬学会薬物療法専門薬剤師」の監修の上で作成されております。

「ノルアドレナリン」と「ヘパリン」は配合変化を起こす?側管から投与できる?

正解は

「ヘパリン」も「ノルアドレナリン」も持続で投与することが多いため点滴ルートを占有することが多い薬剤です。

そのため、どちらの薬剤も様々な注射薬を側管投与できるか確認できるように配合変化試験が行われおり、データはたくさんあります。

配合変化を調べることができる資料はこちらにまとめているので参考にしてください。↓
☆参考:配合変化を調べる方法・おすすめの配合変化表を紹介!【専門薬剤師監修】

ですが、日本で確認できる配合変化のデータには「ヘパリン」と「ノルアドレナリン」の配合変化データは見つかりませんでした

理由は側管投与可能と判断できる海外の論文が複数あり、どの論文も「ノルアドレナリン」と「ヘパリン」は「配合変化はない」を結論付けているからです。

例えばこちらの論文はICUで使用する薬剤の配合変化をまとめており、日本の書籍等には載っていない配合組み合わせも書いてあるので便利ですのおすすめです(参考:Med Intensica (Engl Ed) 2020 Mar;44(2):80-87. doi:10.1016/j.medin.2018.08.004. Epub 2018 Sep 24

海外製品のノルアドレナリンの配合変化データを参考にできる?

アメリカで販売されているノルアドレナリン注は「酒石酸塩」が含まれており、一方で日本のノルアドレナリン注には酒石酸は含まれていませんので添加物の違いがありますが、アドレナリンの化学構造が異なるわけではないため、海外のノルアドレナリンの配合データは参考にしても問題ないと考えられます


「ノルアドレナリン」は持続投与することが多いため、側管から投与できる薬剤とできない薬剤を様々な資料を使って調べられるようにしておく必要があります。

ノルアドレナリンが配合変化を起こす薬
アクチバシン、アレビアチン、セフォペラゾン、ソル・コーテフ、ダントリウム、フェノバールなど

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