水虫には、足の指の間やかかとなどの皮膚にできるものが多いのですが、中には爪に水虫ができる爪水虫(いわゆる爪白癬)になる人もいます。
ただの水虫も爪水虫も原因となる菌(正しくは真菌ですが)は同じものです。違いは、皮膚表面で増えてしまうか、爪の中に入り込んでしまうかの違いです。
この記事では爪水虫には市販の水虫の薬では治らない理由と対処法を紹介します。
監修薬剤師
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気を付けなければならないことは普通の水虫と爪水虫では治療法が全然違う
原因となる菌は同じなので、同じ薬で治ると思っている人が多いのですがこれは大きな間違いです。
足の指の間などにできる水虫はドラッグストアなどの市販薬でも十分治ります。
しかし、爪水虫に関しては市販薬では決して治りません。
現在、ドラッグストアで購入できる水虫の薬で最も効果が強いものの一つにテルビナフィンという成分を含む薬があります。
市販薬でこれよりも強い薬は販売されていません。
テルビナフィンは、普通の水虫にはかなり効くのですが、爪水虫には全く効きません。
20年時点で販売されている市販薬では爪水虫が治らなかったということを証明したデータを紹介
これは2013年の研究発表です。
507人の爪水虫患者にテルビナフィンを1年間使い続けたが、完全に治ったのはたったの6人
※J Eur Acad Dermatol Venereol. 2013 Mar;27(3):287-94. doi: 10.1111/j.1468-3083.2011.04373.x. Epub 2011 Dec 20.
※おそらくこの6人は薬のおかげで治ったのではなく自然治癒しただけです(プラセボ群でも2人が完治し有意差なしなので)
爪水虫になったらどうしたらよいか?
爪は固く、薬を爪に塗っても、爪の内部まで浸透しません。水虫の原因菌は爪の中まで入り込んでいるので薬が届かないので殺菌することができません。(病院で処方される薬には塗り薬でも治る強力な薬もありますが、市販薬としては売られていません)
爪水虫になったら、皮膚科にいきましょう。
市販薬でも治るかもと思っている人がいるかもしれませんが、データ上は1年使い続けても治る人は100人に1人いるかどうかです。
病院に行かずに爪水虫を治す裏技紹介
市販薬として販売されている水虫の薬では爪水虫を治せないとお話しましたが、実は病院に行かなくても爪水虫の薬を入手できる裏技があります。
裏技といっても別に違法な方法ではありません。
方法としては、零売薬局に行けば買えるというだけです。零売とは処方せん不要の医療用医薬品を販売している薬局で日本ではあまり浸透していないため、あまり知られていませんが、知っているとかなり便利です。零売は処方せん不要な医療用医薬品についてはこちらで詳しく説明しています。