【一つの情報源だけでは危険!】配合変化を調べる方法・おすすめの配合変化表を紹介!【専門薬剤師監修】

医療現場で注射薬の配合変化の情報はかなり重要な情報です。

例えば、薬剤Aと薬剤Bの二つの注射薬を一人の患者に投与するときに、これらが配合変化を起こすなら、

薬剤A投与⇒投与終了⇒薬剤B投与⇒投与終了

と2段階で投与しなければなりません。

これでは患者の負担(痛みや拘束時間)が多くなります。

仮に薬剤Aと薬剤Bが配合変化を起こさないなら、

(薬剤A+薬剤B)投与⇒投与終了

となり、半分の時間で投与を終えることができます。

このように配合変化を起こさない薬剤を見つけることは患者負担・医療者負担の観点からとても重要です。

ですので、配合変化の情報の調べ方を1つだけしか知らないと、配合変化を起こさない薬剤の組み合わせが見つかる確率が下がります

ですので、配合変化表が載っている情報源をたくさん知っておくのはとても重要です。

ここでは専門薬剤師が特におすすめの配合変化表をいくつか紹介します。

このサイトは専門薬剤師の監修をもとに作成しています

配合変化表1 インタビューフォーム

インタビューフォームの巻末にこのように配合変化データを載せているものもあります。

インタビューフォームはPMDAのホームページから簡単に出てきますし、無料ですのでまず最初に調べるツールの一つとなります。

PMDAからのインタビューフォームの検索はこちら!

ただし、デメリットとして、

・必ず載っているいるわけではない
・配合変化の組み合わせている薬剤が少ない(配合変化データが少ない)

ということが挙げられます。

ですので、他の様々な資料を組み合わせて配合変化の可否を判断しなければいけません

配合変化表2 製薬企業からの提供される配合変化データ 

各薬剤の製薬企業のホームページに行くと、以下のようなページがあると思います。

赤枠で囲った部分をクリックしますと、配合変化のデータを参照することが可能です。

配合変化表3 注射薬調剤監査マニュアル

多くに施設でこちらは使っていると思います。

山口件病院薬剤師会が作成しているものです。

日本国内で発売(薬価基準収載)されている注射薬の中から日常繁用されている製品496品目を対象に、注射薬調剤監査に必要な情報を分かりやすくまとめたマニュアル。

製品関連情報、監査のポイント、pH変動試験、配合変化例、配合変化実例等の注射薬の混合業務における必要な情報を網羅。病棟薬剤業務や在宅薬剤関連業務の実施に欠かせない1冊です。

病院薬剤師をはじめ、薬局薬剤師、看護師の皆さんにもおススメです。

配合変化表4 スタビリス

こちらは注射薬の配合変化を無料で検索できる国際的なウェブサイト「スタビリス」です。

最近、日本語での利用が可能になりました。

国内の医療現場で汎用される書籍とは情報源が異なり、情報も随時更新されるため、書籍を補完する形で活用できる可能性があります

 「スタビリス」はフランスの非営利団体が運営するウェブサイト。European Society of Oncology Pharmacy(ESOP)が活用を推奨しており、欧州のがん領域の薬剤師に広く使われている。欧州各国の言語のほか日本語、中国語、アラビア語など28言語に対応し、国際的にも活用が広がりつつある。

スタビリスの使い方

スタビリスの検索方法は、少しコツがいります。

まず、スタビリスのホームページに行きます。

「薬剤一覧」をクリックすると、一般名が英語表記されています(ここは日本語に翻訳されていない)

配合変化を調べたい薬剤名をクリックする

配合変化のデータを見ることができます。(以下はユナシンの配合禁忌を検索した結果です)

配合変化表5 WEB ADMICSⅡ

こちらは大塚製薬工場株式会社が提供している配合変化情報です。

情報量は相当多くなんといっても「無料」なのは魅力的です。

ただし、ログインするためには、新規会員登録が必要ですので、大塚製薬工場のホームページで登録してください。

配合変化表6 Trissel’s Handbook on Injectable Drugs

こちらは、海外で使用されている配合変化を調べる本です。

海外では日本以上に様々な配合変化の書籍やウェブサイトがあります。

これまで紹介したウェブサイトや書籍を調べて、配合変化情報がない場合は、以下のような海外で使用されている配合変化の書籍やウェブサイトを利用するのが一般的です。

・CompoundingToday.com
・Facts and Comparisons 4.0 IV Chek
・IV INDEX
・Trissel’s Handbook on Injectable Drugs
・King Guide to parenteral Admixtures
・Handbook on Injectable Drugs
・Clinical pharmacology

これらの書籍・ウェブサイトを利用したときの配合変化の情報のカバー率は76%とのデータがあります。(Am J Health Syst Pharm. 2009 Aug 1;66(15):1369-75.)

つまり、Aという薬剤とBという薬剤が配合変化起こすかどうか調べると、76%の確率でなんらの情報が掲載されているということです。

これらの情報源の中でも最もおすすめなのがこちらの「Trissel’s Handbook on Injectable Drugs」です

これは唯一の書籍で(他はウェブ上でのサービスでしかも高い!)で比較的安いというのが決め手です。(たしか100ドルくらいしたので安くはありませんがほかのに比べるとリーズナブルです。)

配合変化表6 注射薬配合変化データ検索 2009 CD-ROM「けんさく君2009」付

薬事新報社より出版されたもので、2009年と約10年程改定されておらず、新品は販売されていませんが中古などでときどき見ます。

こちらの書籍のおすすめポイントとしては

・情報量が多い
・CD-ROMが付いており、手持ちのPCに配合変化情報をインストールすることができる

頑張って中古品を探すしてみるのもありだと思います。

配合変化表7 PubMed

PubMedは医療系の論文を検索する際に使うポータルサイトで、調べたいキーワードを打つと、関連する論文がヒットしてきます。

もちろん配合変化の論文もたくさんありますので、論文を読める方は以下の方法で検索してみてください。

医薬品の名前(英語)」と「compatibility」の二つのキーワードを検索する
→その薬品「医薬品名」を含めた配合変化の論文を検索できます

配合変化表の調べ方のまとめ

・注射薬調剤監査マニュアル 2021 を見る

PMDAのホームぺージからインタビューフォームの配合変化表を見る
・各製薬企業のホームページの製品情報の配合変化表を見る
スタビリスという海外の配合変化表を見る
・Trissel’s Handbook on Injectable Drugsという海外の配合変化表の本を使って調べる
・けんさく君2009という本(今は中古のみ)を使って調べる
PubMedで配合変化(compatibility)を調べる

配合変化の情報を駆使することで、点滴ルートが増やせない患者だけでなく、点滴ルートを減らすことにも寄与します。

それは、患者負担や医療従事者の手技の負担にも寄与します。

新人の薬剤師は、せいぜい「注射薬調剤監査マニュアル」を調べて、終わりって人が多いと思います。

ですが、それでは不十分で、他にも多くの情報が世の中にはあります

今回紹介した情報源を駆使すれば、入院患者の点滴ルートを相当減らすことができると考えています。

Am J Health Syst Pharm. 2009 Aug 1;66(15):1369-75.の論文を鵜呑みにすれは、調べる情報元によって10%から20%のは配合変化のカバー率が変わります。

ルートの本数減らすためにも今回紹介した配合変化表の情報を利用してもらえると嬉しいです。

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